歌舞伎ってなにか食べながら観てもいいの?

何とも切実な質問ですね! 江戸時代から、歌舞伎には「菓子・弁当・寿司」などの食べ物は付き物でした。頭文字を並べて「かべす」と呼ばれていたほどで、 観劇の合間のお弁当は今でも楽しみですね。

ただ、当時は観劇は日の出から日没までというほぼ一日がかりでの娯楽でしたし、幕間も今のように30分とか15分ではなく、1時間以上の時間がありましたので、ゆっくり食事をする時間がありました。
現在は、基本的には、上演中は「飲食禁止」になっている劇場がほとんどです。昼の部でも夜の部でも、一番長い休憩時間が食事の時間に当たるように、演目の並べ方や休憩時間の長短も工夫してあります。一番いいのは、幕が閉まってから、今の芝居の感想を堪能しつつ、休憩時間にゆっくりお弁当の美味しさを味わうことでしょう。周りのお客様への迷惑にもなりますので、上演中の飲食は慎んだ方が良いでしょう。

ただ、歌舞伎座の売店などでもお菓子などいろいろ食欲をそそる商品を売っていますから、どうしても空腹が我慢できず、舞台に集中できない、などの緊急時には(笑)、回りのお客さんの迷惑にならないように「こっそり」と口に運べるものであればギリギリセーフ、だと個人的には考えています。ただし、熱心に観劇中のお客様も大勢いらっしゃいますし、芝居のクライマックスで御煎餅を齧る音や、ビニール袋をガサガサとさせると、意外に響くものです。また、匂いの強い食品などを上演中に食べるのもいただけません。

今は、マイ・ボトルやペットボトルの飲料を持参の方も多いですから、喉を潤しながら、口に運んでも音がしない物を隠し持って行きましょう。ただ、お芝居を観ている時は、それに集中するのが一番楽しいですから、お腹が空きそうな時には事前の調整をお勧めします。


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